以前1999年以降の飼育頭数などを比較してみましたが、犬の飼育率は年々減少傾向があります。
現在では猫の人気が犬を追い越し、差も広がり続けています。
実際のところ、犬を飼う人が減ることは良いことなのでしょうか?
それとも犬の不幸に繋がることなのでしょうか?
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犬の飼育率が減少?
ジャパンケネルクラブの犬種別犬籍登録頭数を参考に1999年から比較すると、国内での犬の飼育頭数は2003年付近でかなり増えましたが、それ以降は年々減る一方です。
ミニチュアダックスにおいては、2003年で約17万頭でしたが、2018年は2万頭まで減りました。
詳しくはこちらにまとめてあります。
犬の飼育率の減少には猫ブームも大きく関わっています。
猫ブームの影響
「ネコノミクス」という言葉が2015年から使われるほど、経済効果もあり、猫ブームは上がる一方です。
インスタでの「#猫」の検索結果数は、約3000万件、「#ねこ」では約2300万件です。
一方、「#犬」の検索結果数は、約1600万、「#いぬ」では約430万件です。
やはり猫を求める方が多いのが現実です。
犬の飼育率が減少するのは良いこと?
これは犬だけでなく猫にも共通して言えることですが、ブームなどにより飼育頭数が増える程、殺処分される頭数も比例して増えます。
なぜなら、
- 可愛いから飼う
- 思ったよりお金がかかる
- イメージと違う
- 結果いらなくなった
など、身勝手な理由などから飼育放棄されるペットが生まれやすくなるからです。
こちらの記事を参考にご覧下さい。
猫ブームの裏側
これだけ猫の飼育率が上がっているということは、以前シェパードやハスキー、チワワなど様々な犬種がブームになった際にも行われてきた「近親交配」は必ず行われているでしょう。
スコティッシュフォールドがかなり人気ですが、垂れ耳同士で交配させると骨軟骨異形成症という危険な骨の異常の可能性が高くなり、他の品種と交配させる必要があると言われている程です。
猫は犬より繁殖力が高く、野良猫も野良犬より多いことで殺処分される数も犬より多いですが、猫ブームは確実に猫の殺処分数に影響しています。
遺伝性疾患
しかし、ブームのうちに大量繁殖させようと劣悪な環境で近親交配を繰り返している悪徳ブリーダーは必ずいます。
ペットショップで売られている子猫も、もしかしたら遺伝性疾患を抱えている可能性は低くはないかもしれません。
そして、犬猫関係なくペットショップの子が現在抱えている病気リストには載っていない遺伝性疾患が後から見つかることも少なくはありません。
ブームは不幸な命を生む。
そして、飽きられる。
犬や猫が物として扱われる理由の一つでしょう。
結論
犬の飼育率が下がるということは、殺処分される不幸な命が減ることに繋がります。
本当に大切に家族に犬を迎えたいと思う方、飼育経験の多い方が犬を選ぶべきだと思っています。
飼育頭数が多い少ないに関係なく、まずは散歩の重要性や必要な社会性など、正しく必要な知識を多くの方に知ってもらうこと。
なぜなら、まだまだ先進国に比べると意識は高いとは言えないからです。
飼育頭数がこれから更に減ったからといって、決して少ない数ではありません。
また、命の大切さも当然理解できていない人が飼うべきでもありません。
私は、まったく犬達がいなくなるのは正直寂しく思います。
しかし、だからと言ってブームなどにのり、犬の飼育頭数がただ増えることは理想とは言えません。
世界中で飼われている犬達の何割が毎日を楽しめているのだろう。
犬も人もオキシトシンが互いに分泌されたり共に得られるメリットもたくさんあります。
しかし、それは共に信頼関係がしっかり築けていることが前提です。
- 犬は物ではなく命である
- 犬の全ては飼い主次第である
- 犬には幸せになる権利がある
愛犬の幸せを心から願うことができ、行動に移すことができる人が犬を家族に迎える。
これが「犬達にとって今の理想」なのではないでしょうか?
犬を飼うことは、夢を叶えること?
犬を飼うことは、命を授かることでもあり、とても責任が大きいということを忘れてはいけません。
- しっかり事前に必要な知識を付ける
- 責任を重く受け止める
- 悩み事を解決しようと努力する
- 愛犬の幸せを願う
- 金銭的に余裕があるか
など、犬を家族に迎えることは簡単なことではありません。
私は、現在この記事を書いている半年前に愛犬を亡くしました。
そして、現在ではやることがたくさんあり、余裕がありません。
満足に散歩も連れて行けないでしょう。
今すぐにでも犬を家族に迎えたいですが、辛抱です。
準備が整ったら、里親募集からパートナーを探します。
犬を家族に迎えることは、夢を叶えるように簡単なことではないです。
ただ欲しいと思っている方は、もう一度考えてみて下さい。
それでも迎えたいと思うのなら、必要な知識を付けるなどの飼い主としての責務に励みましょう。
犬の飼育率減少 まとめ
犬の飼育率は、2003年辺りをピークに年々減少し続けています。
その理由は猫ブームもかなり影響していますが、生き物のブームの裏側には必ずデメリットがあります。
そのデメリットはペット自身が影響を受けることがほとんどです。
また、犬の飼育率が下がるのは寂しい気がしますが、それでもかなりの数の頭数です。
不幸な命が減ることに繋がったり、本当に犬を大切にする方が家族に迎える確率も上がるでしょう。
しかし、まだまだ必要な知識は不足しているのが現実です。
皆が飼い主の責任を重く受け止め、犬にとっての理想は何かを考えなければいけません。
愛犬の一生は飼い主次第です。
犬を家族に迎えることは、一つの夢を叶えることだということを、決して忘れないで欲しい。
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